ビッグバン理論は、宇宙の始まりをどんなふうに教えてくれるの?
はじめに
「ビッグバン理論」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。宇宙の始まりについてのお話だと、なんとなくご存じかもしれません。
でも、「ビッグバン理論って、具体的に宇宙のどんなことを教えてくれる考え方なのだろう?」と、詳しく知りたいと思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
ここでは、ビッグバン理論が一体どんなことを説明しようとしているのか、宇宙の始まりについてどんな「お話」を聞かせてくれるのかを、難しい専門用語を使わずに、分かりやすくご紹介したいと思います。
ビッグバン理論ってどんな考え方?
ビッグバン理論は、簡単に言えば「私たちの宇宙は、とても昔、非常に小さくて熱い状態から始まり、それからずっと大きくなり続けてきた」と考える説のことです。
宇宙の始まりに関する、最も有力で多くの科学者が支持している「考え方」と言えます。
まるで、一本の壮大な物語のように、宇宙がどのようにして今の姿になったのかを、順番にたどっていくことができるのです。
小さくて熱かった宇宙
ビッグバン理論が描く宇宙の始まりは、想像もできないほど小さな世界です。しかも、それは非常に温度が高く、ぎゅっと詰まった状態だったと考えられています。
今の、広くて冷たい宇宙とは全く違う姿ですね。
例えるなら、全てのものが、ごく狭い場所に閉じ込められていたような状態です。
宇宙は大きくなっていった
その小さな、熱い宇宙が、ある時を境に急激に、そしてその後もずっと膨張、つまり大きく広がり続けていったというのが、ビッグバン理論の重要なポイントです。
まるで、風船が膨らんでいくように、宇宙全体が時間とともに大きくなっていったのです。ただし、それは何かの中に広がるのではなく、宇宙そのものが大きくなった、と考えられています。少し不思議な感覚かもしれませんね。
ビッグバン理論が教えてくれること
この「小さくて熱い状態から膨張していった」という考え方から、私たちは宇宙について色々なことを知ることができます。
たとえば、
- なぜ宇宙は今も広がり続けているのか。
- かつて宇宙全体が非常に熱かった時代があったことの「名残」は何なのか。(ビッグバンの「残り火」のような光が見つかっています)
- 私たちの体や周りのものを形作っている材料(これを元素と呼びます)は、宇宙の歴史の中でどのように作られたのか。
といったことです。宇宙がどのように始まり、どのように変化してきたのかを、筋道を立てて考えるための土台となるのが、ビッグバン理論なのです。
専門的なことはさておき
ビッグバン理論には、さらに詳しく見ていくと、難しい物理学の話や、まだ解き明かされていない謎もたくさんあります。
しかし、まずは「宇宙は昔、小さくて熱く、それから大きく膨張してきたという考え方なんだな」「それが、今の宇宙の姿を説明するのに役立っているんだな」という、大まかな流れを理解していただければ十分です。
まとめ
ビッグバン理論は、「宇宙はごく昔に非常に小さく熱い状態から始まり、その後膨張して今の姿になった」と考える、宇宙の始まりに関する科学的な「お話」です。
この考え方によって、私たちは宇宙が広がり続けている理由や、宇宙にかつて熱い時代があった証拠、そして私たちの体を構成する物質がどのように生まれたのかなど、宇宙の様々な側面を理解するための手がかりを得ています。
難しい数式などは抜きにして、壮大な宇宙の物語として、ビッグバン理論を少し身近に感じていただけたら嬉しく思います。